2003年 想定外のヴィンテージ

ブルゴーニュだけではなく、フランス全土で猛暑と非常に乾燥した異常気象に見舞われました。収穫開始日はきわめて早い時期(コート・ドールは8月19日!)に公布されました。これほど収穫が早まったのは、150年ぶりのことです! 1822年8月4日にサヴィニー・レ・ボーヌのヌーヴォーを飲んだという記録が残っています。また、ブルゴーニュでもっとも収穫量が少なかったヴィンテージでもあります。ドメーヌ・ジョゼフ・ドルーアンでは20~40%減となりました。なんというヴィンテージでしょう! 白ワインの1947年と1959年、赤ワインの1865年と1929年のように、2003年もブルゴーニュの伝説のヴィンテージに数えられます。

また、2003年はヴィニュロンと醸造家の臨機応変な作業とセンスが問われた年でもあります。8月半ばからぶどう畑の全区画を見回り、ぶどうの状態をチェックして収穫日を決定する必要がありました。
また、なるべく涼しいコンディションで収穫するために、午前中の早い時間帯に作業しなければなりませんでした。
さらに、強すぎる日光で傷んだぶどうを取り除くための選別も必要でした。
2003年は「ガラス細工」のようなヴィンテージで、最大限の知恵と注意を注がなければなりませんでした。
極端な年、記録的な年として次の世代まで語り継がれることでしょう。なにしろ、前例を見ない年なのですから(あるとしたら1822年!)。

シャブリ
ワインはシャブリとしてはリッチでかなり厚みもありますが、ミネラリーな特徴も残しています。アロマはグレープ・フルーツやマンゴーなどのトロピカル・フルーツを思わせ、今飲むには最適です。

白ワイン
ワインはよく熟し、甘美で厚みもあり、飲み飽きしません。香りは過剰に近いほど強く出ています。フローラルなアロマが蜂蜜や炒ったアーモンド、トロピカル・フルーツのノートと混じり合っています。テロワールよりヴィンテージの特徴が色濃く出ています。モンラッシェ以外は今が飲み頃です。

赤ワイン
香りは桑の実やカシス、ブラック・チェリーなどの赤と黒の果実が非常に強く出ていて、カンゾウとスパイスもかすかに感じられます。この濃厚さは味わいでもそのまま現れ、厚みがあり、タンニンのストラクチャーは非常に柔らかです。テロワールのニュアンスはヴィンテージの強いアロマの陰に隠れがちです。先を見込んで何本か寝かせておくのもよいでしょう。03年は1947年のようなサプライズなヴィンテージになるかもしれません。